2009年9月13日日曜日

内田樹:「子供の数が減ったのは、子供の数が増えすぎたからである」……これはすごい名言

これはすごいですよ:
増子化対策 (内田樹の研究室): "子供の数が減ったのは、子供の数が増えすぎたからである。"
20歳以下のホントの子どもが増えたとか言う問題ではないのである。「20歳以上の大人の子供が増えすぎた」のが少子化の原因であるとのこと。全く同感。

最近のNHKテレビでの子どものインタビューを見ると、「みんな仲良くしないといけないと思います〜」だとか「地球の温暖化を防がないといけないと思います〜」だとか、まるで大人が言っていることと同じことを言う子供が増えた。ヘンだな〜と思っていたのだが。内田樹式の解釈をとると、すべてが説明が付く。子どもが大人びているのではなく、ニッポンの大人が子どものままなのであった。NHK番組なんかすべてこれ。子ども的価値観のままなのである。

つまりニッポンの「大人」が「こども」のままの未熟な精神状態で生きていると言うこと。ネットウヨもその類である。民主党の鳩山はこのニッポン人の「一億総子ども化」現象を良く理解しており、それをマニフェストにうまく取り入れて選挙に勝つことに成功したのであった。

でも、それはとても危険な賭でもある。下手をすると(現実にそうなりそうだが)、それをうまく利用しようとした鳩山自身が「ニッポンの空気」に呑まれてしまいかねない。

鳩山が「一億総子ども化」した「ニッポンの空気」をどこまでコントロールできるか、それにニッポンの将来がかかっている。上手く行かねば、新たな「失われた10年」は確実である。それは覚悟して置いた方がいい。

1 件のコメント:

野猫 さんのコメント...

世界中が、そう思っているでしょうね。あるいは子供だから扱いやすいとも。まぁ、それなりに暮らせていけるなら・・・。それと、アメリカもなかなかの子供国家だったりしますよね。困ったことに。もし、アメリカがこのまま、子供としてつっぱしると、日本とアメリカはまた大喧嘩をはじめる危険もあるでしょう。ま、勝てるわけがないけど。

あと、現代日本は、「お利口さん」教育なんですよね。ネットでもお利口さんの方が人気がある。あるいは、いかにしてお利口さんになるにはというハウツーが人気があるし。で、一番笑ったのは、はてなでの「お利口さん」がキーワード登録してあって解説が。そもそも、お利口さんというのは、知ったかぶりで本質を知らないんです。それに、本を読むことが見識だと勘違いしている。見識というのは、冒険したり、他人にはできない生き方をしない限り身につきません。